クロモリとスチールは何が違うの?と言う質問をたまに見かけます。
クロモリは以前の記事で書いた通り鉄にクロームとモリブデンを添加した合金(クロームモリブデン鋼)で、もちろんこれも鉄の一種です。
ニバクロ(ニッケルバナジウムクローム)やマンモリ(マンガンモリブデン)も鉄ですし、鉄にオムニクロムやニオビウムを添加した合金も鉄です。
また、一般的によく知られているステンレスも、鉄に10.5%以上のクロームを添加した合金です。
純鉄(元素記号で言うところのFe)も含め、これら全てをひとまとめにしてスチールと言います。
ちなみにシティサイクルやルック車で素材に「スチール」と書かれいる場合、殆どはハイテンシルスチール(鉄にマンガン、ニッケル、モリブデンを添加した合金)で、略して「ハイテン」とか「ハイテンスチール」と呼ばれています。
クロモリもハイテンも高張力鋼ですが、同じ重量ならクロモリの方が強度が高いので、逆に同じ強度で良いならクロモリの方が薄く軽くできます。
結論。
スチール=純鉄と鉄に添加物を加えた合金の総称
クロモリ=鉄系合金の種類の1つ
です。