以前、Twitterのスペースを使ったラジオ形式のトークでクロモリの魅力を語った事を紹介させてもらいましたが、改めて文章で書き連ねてみたいと思います。
ちなみにクロモリとはクロームモリブデン鋼の略で鉄の一種です。
他にニッケルバナジウムクローム鋼(ニバクロ)やマンガンモリブデン鋼、ニッケルクロムモリブデン鋼などバリエーションがありますが、一般的にはそれらもひっくるめてクロモリと呼ばれる事が多いです。
僕は現在、クロモリのネオプリマート、
カーボンのSK Pininfarina、
アルミのTCR0、
計3台所有してますが、メインの自転車はネオプリマートです。
乗る割合で言ったらネオプリマート6、TCR3、SK1くらいです。
SKがメインじゃないの?って思う人もいるかもしれませんが、今までも今後もネオプリマートがメインであることは絶対に揺らぐことはないと思います。
あくまで僕個人の感想ですが、クロモリの魅力は以下のようものが挙げられます。
安定感がある
軽い自転車は扱いになれていないとフラ付きやすいです。
特にロードバイクはシティサイクルやクロスバイクに比べてハンドルがクイックなので、ちょっとした操作でフラっと来る事があります。
その点、クロモリのロードバイクは走っていてとても安定感があります。
20kg近いシティサイクルと違い、同じロードバイクならアルミやカーボンと比べても概ね2~3kgの違いでしかありませんが、その2~3kgの差が結構大きいです。
どっしとしていて、まるでレールの上を走っているかのような安心感があります。
平地でのスピードの維持が意外と楽
重い自転車は出足は鈍いですが一度スピードに乗ると維持は意外と楽だったりします。
これは重い物体の方が運動エネルギーが大きいからです。
軽自動車とダンプカー、同じ力でブレーキを踏んだら軽自動車の方が短い制動距離で止まれると言うのは有名かと思いますがそれと同じ理屈です。
空気抵抗や路面抵抗(転がり抵抗)が一定なら重い方が惰性で進める距離が長くなります。
(ただし重いと路面抵抗は増えるのでその分は差し引かれます)
のんびり走れる
クロモリは気楽です。のんびり走ってても周りの目が気になりません。
例えばTIMEとかCerveloに乗ってたとして、もしゆっくり走ってたら他の人達から「名前負けしてるって思われるんじゃないか?」って思ったりしませんか?
もっとも、仮にそう思われても自分はへっちゃらですが。
クロモリならどれだけゆっくり走っても、「あぁ楽しんでるんだな」って思ってもらえます。(ホントか?😁)
別に速く走ったって良いんですよ。自分も追い風に乗って軽快に飛ばしたり、見通しがよく道幅が広いところで頑張って走ることだってあります。
私服でもサマになる
クロモリは基本的に服を選びません。
いや、実際はどんな材質だろうが本当は服なんて選ばないし好きな服装で乗って良いんですが、バリバリのレーシングフレームを私服で乗っていると、きっと周りからは奇異な目で見られると思います。
クロモリの場合、サイクルジャージはもちろん、私服だってサマになります。
それも、ドライTシャツにハーフパンツみたいなスポーツっぽい私服じゃなく、Tシャツにジーンズみたいな服装でもクロモリなら似合います。
景色と調和する
ラジオトークでも言いましたが、クロモリ、特にホリゾンタル(トップチューブが水平)のフレームは背景とよく調和します。
建物の外壁、目地、フェンス、などなど、人工的に作られた建造物は基本的に水平と垂直で構成されているのでトップチューブのラインと合わせやすいんです。
もちろん、地平線や水平線など、自然との調和もバッチリです。
細身でスタイリッシュ
カーボンやアルミのマッシブなフレームワークは、それはそれで恰好良いと思います。
そう思ってなければSKなんて買ってません。
でもクロモリの細いパイプには独特の美しさがあると思います。それに何処となくお洒落ですよね。
サイズ展開が細かい
全てではありませんが、アルミやカーボンに比べてサイズ展開が細かい事が多いです。
ネオプリマートに関して言えば47から51まで1cm刻みです。
コルナゴのMasterXも49から56まで1cm刻み、チネリのスーパーコルサも48から64まで1cm刻みです。
これだけ細かければ、大抵の人にはベストなサイズが見つけるのではないかと思います。
オーダーメイドできる
フレームビルダーでオーダーメイドの一台を作る事が出来る、と言うのも魅力の1つかもしれません。(アルミでもチタンでもオーダーメイドはありますが)
ジオメトリや塗装など、世界に1台だけの、文字通り自分専用の自転車を作ってもらえます。
個人的には特定のチューブに拘りがあるとか、レスポンス重視でBB下がりを高めにしたいとか、前乗りでトルクを掛けて走るのが好きだからシートアングルを立てて欲しいとか、そういう個別の注文がない限りメーカー物で十分要件を満たせる事が多いと思っていますが。
フレーム以外のパーツの組み合わせは千差万別なので、完成車として見ればメーカー物でも世界に一台には変わりないですしね。
とまぁ僕が考えるクロモリの魅力を書き連ねてみました。ただ勘違いして欲しくないのは、僕はクロモリ至上主義ではありません。良いところばかりではないですし、何が合ってるいるかは人それぞれだと思います。そう言う僕もクロモリだけでなくアルミも大好きです。
とは言え、これから初めてロードバイクを買う人にも、2台目、3台目のサブバイクとしても、どちらにもオススメ出来ると思っているので興味のある方は選択肢の1つとして是非検討してみては如何でしょうか。