トライアスロン仲間の友人からスペシャライズドのアミラを預かってます。
カンパをSORAから「105以上で10sか11sにして欲しい」とのご要望。
ざっと見たところ、以下の課題が見つかりました。
- BBが圧入タイプでFSAのクランクが付いてる
- ホイールはアルテグラ(WH-6700)
この二つの課題でチョイスするパーツが決まってきます。
スペシャライズドのBB問題
スペシャライズドのBBは特殊で、OSBBと言う独自の規格が採用されてます。(クランクは大抵FSAです)
スペシャライズド全車共通ならまだ良いのですが、年式や車種によってもハンガー幅が61mmだったり68mmだったりと異なるので訳ワカメです。
懇意にしてるショップに持ち込んで見てもらったところ、どうやらPF30互換のBBだと言う事がわかりました。
このタイプにシマノのホローテックIIクランクを付けるには BBコンバーターが必要で、たまたまお店にpraxis worksの対応コンバーターが在庫してたので、その場で交換してもらいました。(どうせ買って帰ったところで圧入工具持ってないので)
これでクランクはシマノが使えます。
メルカリとヤフオクをチェックしてみたところ、FC-6700のシルバーの165mmが出てたのでそれを購入。
車体色がシルバーなのでグロッシーグレーよりこっちの方がしっくり来ます。(ちなみにブレーキキャリパーもシルバーのアルテグラに交換されてました)
ホイールの問題
クランクに6700を選んだのには理由があり、それがもう一つの課題のホイールです。
WH-6700は10s時代に作られたホイールで、フリーボディが11sに対応してません。
11sフリーボディは10sより1.85mm延長されていて、11sが出た当初11s対応のフリーボディを別売りしたメーカーが多かった中、シマノは頑なに発売しませんでした。
社外品で10s専用フリーボディに装着可能な11sカセットも出てますが、高いし変速性能が未知数なので今回は除外しました。
と言う訳で今回のチョイスは10sとなります。
変速系のパーツチョイス
山も走るのでワイドギアを使いたいと言う要望があり、ロングケージ(GSタイプ)のリアディレーラーが必要になります。
一応、RD-6700にもGSはありますが、中古市場となると殆どがSSで、5700の方が球数が多いようです。
今回は入手性が高い5700にしました。
フロントディレーラーとシフターも5700で統一しました。
引きが重い問題
さて、5700/6700世代の難点はワイヤーの引きが重い事です。
特にフロントディレーラーの引きが重く、ただでさえ巨大で握りづらい5700のシフターで、手が小さく握力が弱い女性がスムーズに引けるか心配です。
そこで今回は引きの軽さで定評のあるニッセンのケーブルを使ってみる事にしました。
また、出来るだけケーブルのアールがキツくならないよう、シフトケーブルはハンドルの後ろ側を通しました。
他にもアウターケーブルの中に潤滑油を挿すなど対策を取ったところ、5700とは思えないほど引きが軽くなりました。
あと、5700/6700世代のシフターはツノの部分が大きいので手の小さい女性だとレバーが遠くブレーキ操作がしづらいので、やらないよりはマシ程度ですがゴムのシムを10mmのタイプに交換しました。
ブレーキの引きもとても軽いです。
シュータッチするまでの遊びの部分は軽く握っただけでスコスコ動きます。
完成
ディレーラー調整やブレーキの引き代調整をして、バーテープを巻いて完成です。
バーテープはフレームの差し色に合わせてスパカズの黒/水色にしました。
最近、スパカズのようなしっとりしたゴムっぽい素材が流行りですが、自分にはちょっと合わないです。(昔からずっとフィジークの合皮っぽいやつを使ってます)
ケーブルのエンドキャップも水色に。
オーナーはアミラの他にGUSTOも持っており、GUSTOは普段のライド用、愛着のあるアミラは引き続きレース(トライアスロン用)として使う予定との事ですが、普段のライド用としてもその日の気分で選べるレベルのマシンに仕上がったんじゃないかと思います。
明日、本人に乗ってもらって最終調整して引き渡しです。
喜んでくれると良いのですが。
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